寝ながら学んで欲しいiDeCoの損しない入り方【第2項】

 

【第2項 投資で利益を出す為には手数料を取り返す】


iDeCoに興味を持った理由がA.お金を増やしたいである人は、
加入に関して最も要注意です。「やって損をした!」と思う可能性が非常に高い。
よく「iDeCoは必ずやった方が良い」という言葉を見聞きしますが、
「必ずお金が増えるから」という意味で捉えると大変危険です。
当たり前ですが、必ずお金が増えるわけではないからです。

 

iDeCoは個人が責任を負う「投資」です。お金が増えても減っても自己責任。
沢山ある投資先から何に(どこに)するかという選択も自己責任です。
これらは「企業型」確定拠出年金も同じです。【第1項】

 

「貯蓄」と「積立」と「投資」の違いも曖昧な我々に対して、
この仕組みで老後の生活がかかっている「年金=退職金」を用意せよ、
というのは少し酷な様な気がします。しかし既に少なくない会社員が、
この制度に組み込まれています。その点を意識化させる必要性を感じます。
私が知らないだけで、誰かがどこかで国民全体に伝えているのでしょうか?

新聞はこの作業を行っているでしょうが、若い方は新聞読まないですね。
入社説明会で理解できず、自分で気づかなければ恐らくケアされません。
個人的には自己責任という言葉は大嫌いな言葉です。この文章で抗います。
ですが、中学生にも分かる説明は私以外の聡明な方々の仕事に託します。

 

iDeCoは年金の積立投資なので、お金を入れると60歳まで引き出せません。
ですから、お金を増やす目的が老後の為でないなら、そもそも間違いです。
まとまった金額を「貯蓄」する為の手段の一つが、毎月定額の「積立」です。
強制引き去りと、すぐに引き出せないことが貯蓄方法としての利点です。
更に、実際に積み立てた金額以上の利益を狙うことが「積立投資」です。

 

ではiDeCoで利益を得るにはどうすれば良いのでしょうか?
老後の為の投資を成功させるとはどういうことなのでしょうか?
以下、金融商品を買う意味での投資について説明致します。

 

※1項以上に2項は金融商品に言及するので最初に申し上げますが、
この文章は「特定の商品や会社への誘導」を目的としていません。
注意深く読むと、検索結果1ページ目のサイトは大半がそうなっています。
所属する会社団体組織とは無関係に一市民として短く(これでも)、
分かりやすく書く為に、多少乱暴な説明となっている点を含め、
ある程度の不正確さは営業目的ではない故の「個人の見解」
としての誤差だと、理解して頂けると幸いです。
また前項でお気を悪くした方、
特に税理士さんと投資用不動産販売会社の方、極端な言い方ですよ!
ごめんなさい。知り合いも沢山いますし、悪意はないです。

 

⚫️まず投資で儲けるにはどうすれば良いのでしょうか?


「利益」を出す為には「経費」がかかります(第1項補足参照)。
投資をする時の「経費」には「手数料」があります。
特に積立投資の場合、大抵手数料は積立金額の中に含まれています。
結論かつ、あまり言われない極意を先に述べます。
投資でお金を増やすには、手数料分以上の投資効果を目指す。

当然、何に投資をするにしても手数料(経費)を把握することが肝心です。
これさえ踏まえれば、投資で損をする人はかなり減ると思います。
投資とは自分のお金に働いてもらって、利益を目指すことです。
実際はお金に手足があって労働してくれるわけではないので、
そのお金をつかって誰かが働きます。その人の給料が手数料です。

※この誰かが人間ではなく、コンピューターに移転したのがIT化で、
更に思考の移転が話題のAIロボットビジネスです。(多分。とてもざっくり。)
だから、ネット系の金融機関やIT化が進んでいる所ほど手数料が安い。

 

「投資」は誰かを雇って利益を狙う行為だと考えれば「貯蓄」や「積立」とは、
明確に異なることは簡単に理解できるでしょう。正確な表現ではないですが、
銀行などにお金を預けることを「投資」と見立てても損をしないのは、
手数料を取られていないか、またはそう感じていないだけです。
実際は、損をしない預貯金や積立はスケールメリット金利が手数料分を
回収しています。
ところで、
iDeCoの最大のメリットは節税効果だと【第1項】で述べました。
ただし控除を受けて節税効果という利益を得る為には、
iDeCo加入は投資なので、自動的に手数料が発生します。

「税金の控除額」(払わなくてよくなる税金)>「手数料」となれば、
節税効果は得られることになります。殆どの会社員にとっては、
iDeCo加入の結果として』年末調整での還付金(計算は難しい)が、
年間の手数料合計額を上回れば得だと感じるわけです。
利益は確定したように思われます。

しかし、仮に払わなくて良くなった金額が300万円で手数料が100万円。
差し引き200万円プラスの筈が、実は積立金額が300万円減っていても、
得したと言えるでしょうか?差し引き100万円の損ではないか?

『必ずしも、損をしたとは云えない』ということを私は申し上げたい。
差し引きで損が確定するのは60歳以降の自分です。
大変な現役時代に200万円の得をした方が有意義だという考えもあるでしょう。
インフレ率を無視しても、安易な『損得勘定』は金額では成り立ちません。
『時間軸』と共にお金で得たい価値を踏まえないと見えてきません。

 

※この辺りを熟知或いは感覚で理解した上で
『節税は一切考えずに納税をする』
という経営者や自営業者の方々も沢山いらっしゃいます。
非常に尊敬するべき姿勢だと個人的には考えます。
大企業であるほど、この考えではないのはご承知の通り。
税務のコンサルティング会社大手の仕事にも直結する問題です。
パナマ文書は「会社中心社会主義」が根強い我が国において、
他国に比べて驚くほどに報道言及議論がされませんでした。

 

現役時代の節税効果に満足し、老後に受け取る年金(退職金)が
差し引き減っていることに気づかないまま終われば幸せでしょう。
iDeCoの積立なしでは老後資金を貯蓄できなかったかもしれません。
大多数の人は強制徴収の積立がないと貯蓄ができません。
あまり投資効果は重大ではないとも言えます。もちろん、
iDeCoに回せる金額やお金に対する想いは人それぞれである以上、
感想は人それぞれ異なる筈です。そういう風潮が強いからこそ、
iDeCoという仕組みが生まれた面もあるでしょう。
よく分からないとネガティヴに捉えずに、色々想いを巡らせると、
楽しい気づきも得られると思います。国からのキラーパスですから。
・あまり得はなさそうだな
・難しくてよく分からないな
そもそもiDeCoに回せる余裕がないんだって! という方々も、
是非検討を続けて下さい。そして、是非読み続けて下さい(笑)

 

⚫️投資本来の利益を目指すのであれば、投資先の選択が重要です。
     そして手数料を理解することです。両者は密接に関わり合います。

 

手数料から逆算して、具体的に加入の流れを見てみましょう。


iDeCoに加入するだけで初年度の加入手続き料は共通で2777円、
毎年2004円の手数料は必ず取られます。
国、厳密には「国民年金基金連合会」に支払うものです。
月々5000円〜最高の68000円までの積立金額に関係なく、
この手数料は一定です。したがって、
節税効果と同様、手数料に関しても積立金額が大きい程、お得です。

iDeCoは国の制度ですが、加入は民間の金融機関を通します。
加入する金融機関によっては2004円にプラスして手数料を取ります。
無駄な手数料は抑えるのが投資の鉄則です。
金融機関によって選べる投資商品も変わります。したがって
一概には言えないのですがプラスの手数料がない所がベストです。
最初のなにげない金融機関の自己選択で、
毎年の手数料に2004円〜6540円の幅が生まれます。

払った金額から手数料が引かれた金額が積立投資にまわるので、
手数料を抑える効果は最後まで続きます。
投資商品によっては更に手数料がかかります。

投資先は無視して、とにかく手数料を抑えることだけ考えて、
プラスの手数料がない「元本確保型」の商品を選びます。すると、
iDeCoに加入した金融機関に年間2004円の手数料を払って、
銀行の「定期預金」や保険会社の「保険」にお金を積み立てる、
ということになります。これはiDeCoでなくてもできる事です。
最大の月68000円を12ヶ月預けても、年間2004円の金利がつくことは、
去年以降まずあり得ません。あり得たとしても定期預金や保険を
直接契約すれば良いだけの話です。投資先を見ると無駄な様ですが、
金融機関に取られる手数料は実は控除の為に国に払う経費でしたね。

年収200万の人が最低の月5000円(年間6万円)をiDeCoにまわすと、
住民税だけで約6000円節税になります。
最低でも、年間約4000円の利益です。
還付される所得税を含めたり、また掛け金や年収が多いほど、
利益=節税効果は大きくなります。
差し引きの損はありません。

勿論、年4000円の利益に対して支払いは年6万円です。
また、金利をゼロとすれば実際に積立した金額は5万7996円です。
そしてそのお金が戻ってくるのは60歳以降です。
その点は注意が必要ですし、時間軸への意識が必要にはなります。
厳密にはiDeCoに加入する金融機関は投資先ではないのですが、
投資先の手数料を意識することの重要性はご理解頂けたかと思います。